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06月19日-08号

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  1. 横浜市議会 2001-06-19
    06月19日-08号


    取得元: 横浜市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-25
    平成13年第2回定例会              第2回          横浜市会   会議録(第8号)              定例会     ------------------------------               議事日程第11号         平成13年6月19日(火)午後2時開議 第1 市報第4号 横浜市市税条例の一部改正についての専決処分報告 第2 市報第5号 自動車事故についての損害賠償額の決定の専決処分報告 第3 市第35号議案 平成13年度横浜市一般会計補正予算(第1号) 第4 市第28号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事(第1工区建築工事)及び臨港道路整備工事(第1工区)(その2)請負契約の変更 第5 市第29号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事(第2工区建築工事)及び臨港道路整備工事(第2工区)(その2)請負契約の変更 第6 市第30号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事(第3工区建築工事)及び臨港道路整備工事(第3工区)(その2)請負契約の変更 第7 市第31号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事電気設備工事請負契約の変更 第8 市第32号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事特別高圧受変電設備工事請負契約の変更 第9 市第33号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事空気調和設備工事請負契約の変更 第10 市第34号議案 横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事衛生設備工事請負契約の変更 第11 市第1号議案 横浜市市税条例の一部改正 第12 市第20号議案 900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得 第13 市第26号議案 都市計画道路新横浜元石川線新横浜地区街路整備工事(その2)請負契約の変更 第14 市第27号議案 都市計画道路新横浜元石川線新横浜地区街路整備工事(その3・橋りょう鋼製橋げた製造請負契約の変更 第15 市第4号議案 横浜市地域ケア施設条例の一部改正 第16 市第9号議案 中区南本牧1番等地先公有水面埋立地の確認 第17 市第14号議案 中区における町区域の変更 第18 市第2号議案 区の設置並びに区の事務所の位置,名称及び所管区域を定める条例の一部改正 第19 市第3号議案 横浜市青少年施設条例の一部改正 第20 市第5号議案 横浜市営住宅条例の一部改正 第21 市第6号議案 横浜市建築基準条例の一部改正 第22 市第7号議案 横浜市地区計画等の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正 第23 市第8号議案 横浜市火災予防条例の一部改正 第24 市第10号議案 保土ケ谷区における住居表示実施区域及び方法 第25 市第11号議案 金沢区における住居表示実施区域及び方法 第26 市第12号議案 緑区における住居表示実施区域及び方法 第27 市第13号議案 栄区における住居表示実施区域及び方法 第28 市第15号議案 保土ケ谷区における町区域の設定,変更及び廃止並びにこれらに係る字区域の変更及び廃止 第29 市第16号議案 金沢区における町区域の設定及びこれに係る字区域の廃止 第30 市第17号議案 緑区における町区域の設定,変更及び廃止並びにこれらに係る字区域の変更及び廃止 第31 市第18号議案 栄区における町区域の変更及びこれに係る字区域の廃止 第32 市第19号議案 末吉橋東部第129号線等市道路線の認定及び廃止 第33 市第21号議案 今井川地下調節池建設工事(その9)請負契約の締結 第34 市第22号議案 鶴見中央改良住宅(仮称)及び鶴見中央住宅(仮称)新築工事建築工事請負契約の締結 第35 市第23号議案 消防通信指令設備更新工事請負契約の締結 第36 市第24号議案 機動消防艇建造請負契約の締結 第37 市第25号議案 立野小学校改築工事建築工事請負契約の締結 第38 請願第2号 ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例の制定について 第39 請願第1号 墓地(戸塚区品濃町)建設工事の差し止めについて 第40 請願第4号 緊急通報システムあんしん電話)の改善について 第41 請願第5号 就学援助申請に関する受付窓口の拡充について 第42 請願第3号 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出方について     -------------------------------- 第43 議第3号議案 国民年金制度の改善についての意見書の提出 第44 議第4号議案 義務教育費国庫負担制度の堅持に関する意見書の提出 第45 議第5号議案 地方分権の残された課題に向けた取り組みを求める決議     -------------------------------- 第46 閉会中継続審査     ------------------------------ 出席議員(91人)            福田峰之君            畑野鎮雄君            松本 研君            横溝富和君            今野典人君            榊原泰子君            加納重雄君            源波正保君            河治民夫君            中家治子君            中島明子君            石上恵子君            井上さくら君            古川直季君            横山正人君            佐藤祐文君            清水富雄君            梶村 充君            佐藤行信君            岡本英子君            加藤広人君            牧嶋秀昭君            手塚静江君            手塚勇夫君            荒木由美子君            関 すみ江君            脇田久美子君            与那原寛子君            田中忠昭君            横山栄一君            藤代耕一君            横山良一君            丸山峰生君            谷田部孝一君            菅野義矩君            高梨晃嘉君            飯沢清人君            和田卓生君            高橋 稔君            仁田昌寿君            柴田豊勝君            関 美恵子君            柏 美穂君            工藤恒子君            鈴木喜太郎君            吉原 訓君            山田一海君            大久保純男君            酒井喜則君            伊波洋之助君            中島憲五君            松本 敏君            星野國和君            川辺芳男君            森 敏明君            竹中吉晴君            木村久義君            中島文雄君            岩崎ひろし君            宗形もと子君            福田泰子君            相川光正君            川口正寿君            吉村米壽君            小林昭三郎君            福田 進君            黒川澄夫君            田野井 雄君            安藤和男君            小幡正雄君            花上喜代志君            横溝義久君            中川俊介君            石井義了君            堀井和弘君            大貫憲夫君            高野明子君            梅野りんこ君            太田正孝君            中村達三君            嶋村勝夫君            角田和宏君            鈴木正之君            関 貞彦君            池谷泰一君            岩下義正君            野村政晴君            松浦照朝君            鈴木義久君            大滝正雄君            石井睦美君 欠員(1人)     ------------------------------ 出席説明員      市長           高秀秀信君      助役           中島弘喜君      助役           藤井紀代子君      助役           清水利光君      収入役          渡邊浩志君      技監           鳥居盛男君      総務局長         今田忠彦君      企画局長         金近忠彦君      財政局長         大澤正之君      市民局長         宇野公博君      福祉局長         田中克子君      衛生局長         鳥羽和憲君      環境保全局長       土田 稔君      環境事業局長       市毛延宜君      経済局長         前田 壽君      緑政局長         三箸宜子君      都市計画局長       小野耕一君      道路局長         森 誠一郎君      下水道局長        中嶋靖夫君      港湾局長         金田孝之君      建築局長         田島秀一君      市立大学事務局長     大場浪男君      消防局長         河内輝雄君      水道局長         本多常高君      交通局長         池田武文君      教育委員会委員長     高杉 暹君      教育長          太田和彦君      選挙管理委員会委員長   飯田正夫君      選挙管理委員会                   仁藤信夫君      事務局長      人事委員会委員長     大谷喜與士君      人事委員会事務局長    大友 晃君      代表監査委員       一杉哲也君      監査事務局長       伊澤典男君      総務局市長室長      中山一彦君      総務局理事                   橘川和夫君      (行政部長)      総務局人事部長      早渕直樹君      企画局政策部長      石阪丈一君      財政局財政部長      清水一男君      教育委員会総務部長    佐々木五郎君      総務局行政部次長                   古澤幸吉君      (総務課長)      財政局財政部財政課長   渡辺巧教君     ------------------------------ 出席市会事務局職員      局長           和田邦夫君      市会事務部長       菅野 明君      庶務課長         萩原 博君      議事課長         橋本好文君      調査課長         内田 茂君     ------------------------------       午後2時46分開議        〔書記着席議員数報告〕 ○議長(小林昭三郎君) ただいま書記に報告させましたとおり,現在着席議員数は82人であります。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) これより本日の会議を開きます。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 会議録署名者は,吉村米壽君と花上喜代志君にお願いいたします。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) この際,諸般の報告を申し上げます。 陳情審査報告書が提出されましたので,お手元に配付いたしておきました。(資料編185ページ参照) 以上で諸般の報告を終わります。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) この際,請願紹介議員の取り消しについてお諮りいたします。 請願第1号墓地(戸塚区品濃町)建設工事の差し止めについての紹介議員川辺芳男君から紹介取り消し願があり,所管の常任委員会において承認いたしました。 これに同意することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,同意することに決定いたしました。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 次に,本日は,お手元に配付いたしました議事日程第11号により順次御審議いただきますので,御了承願います。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) これより日程に入ります。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 日程第1,市報第4号から日程第42,請願第3号までの42件を一括議題といたします。 各委員会の報告書は書記に朗読させます。(資料編191ページ参照)       〔書記朗読〕 ○議長(小林昭三郎君) これより討論に入ります。 発言の通告がありますので,順次これを許します。荒木由美子君。       〔荒木由美子君登壇,拍手〕 ◆(荒木由美子君) 私は,日本共産党を代表して,今定例会に提案された諸議案のうち反対する幾つかの議案について討論いたします。 まず初めに,市第1号議案,市税条例の一部改正についてです。 この条例改正は,国の2001年度地方税法改正によるもので,グリーン化税制導入を初め住宅土地取得促進税制継続などを中心に,政省令改正も含め200項目ほどの法改正となっています。 自治体税収への影響額は平年度で53億円程度の減収見込みとなり,国の税制改正に伴う減収分が平年度の約700億円と合わせて地方税収の減収は平年度752億円程度と見込まれています。これらは,地方税制のあり方をゆがめるばかりでなく,地方財政をさらに圧迫し,介護を初め福祉事業への財源不足を拡大するなど多くの問題点を持っています。これらの法改正による本市への影響額は,長期譲渡所得に係る課税の特例措置で約7,000万円の減収,商品先物取引関連分離課税特例措置で約100万円の減収となっています。一方,優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得にかかわる課税の特例適用期間を2年間延長するなど,現実に即した改善点もあります。 しかし,商品先物取引による所得に対する個人住民税申告分離課税制度の創設は問題があります。繭,生糸,小豆,ジャガイモなどの商品先物取引参加者は全国で10万人程度と言われ,株式取引参加者1,900万人の0.5%にしかすぎず,先物取引は売買する商品の5から10%の委託証拠金で巨額の取引に引き込まれるため,全国で被害が広がり社会問題になっています。こういう状況でありながら今回のような先物取引所得に関連する申告分離課税制度の創設は,さらに被害者をふやすことにつながるおそれがあり,認めるわけにはいきません。 次に,市第20号議案900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得についてです。 これは,横浜市立大学連携大学院たんぱく質立体構造解析研究に供するもので,一式総額6億7,200万円で米国バリアン社から購入するものです。 これで連携大学院には,瀬戸キャンパスから移設した装置を含め合計6台になります。従来から我が党は,市大連携大学院は他には見られないほど巨額な資金を投入し,新校舎の建設や連携先の理化学研究所にある設備と同じものを設置するなど,本来の連携大学院の趣旨を逸脱したものと指摘してきました。 今回設置される900メガヘルツ型核磁気共鳴装置は,世界でも稼働しているところはまだなく,理化学研究所の2台を含む発注段階でもわずかに7台です。市長は,理化学研究所との連携により生命科学分野における研究の促進と人材の育成がなお一層図られると,その購入理由を述べています。しかし,なぜ理化学研究所に先立って購入しなければならないのでしょうか。市長がお答えになっている趣旨をそのまま理解すれば,理化学研究所に整備されるものを共同使用することもでき,それでこそ連携できるのではないでしょうか。ヒトゲノムの解析が国際的な研究者の連携,共同研究によって解読され,今後たんぱく質構造解析で国際的な研究者の熾烈な競争が開始されると言われています。生命科学における最先端の研究に位置している理化学研究所に対する国の手厚い支援こそ課題であるはずです。こういう状況のもとで,一自治体の連携大学院にその最新の設備機器を優先的に設置することで地方自治体の財政を動員する方法は根本的に間違いです。(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり) 次に,市第28号から市第34号議案,横浜港国際客船ターミナル新築工事及び臨港道路整備工事請負契約の変更及び市第35号議案,2001年度横浜市一般会計補正予算案についてです。 議案は,国際客船ターミナル建設にかかわって,建設工事発注後に予想を上回る溶接ひずみが発生したなどの理由により,本体の建築工事費を109億円から30%増,33億円増の142億円に膨らませて,総事業費を218億円から251億円にするものです。 問題の第1は,溶接ひずみの想定が予想を上回るとしていることです。 確かに,国際客船ターミナルとして建築されようとしているものは,単なる建築物というより,柱もはりもない斬新なデザインによる巨大な鉄骨の構造物です。その骨格をなすけたばりも波形形式のため世界で初めての構造物だと強調して,予測を超えた溶接ひずみのことを理由づけしています。そのため鉄骨量の増量は3,585トンにも及び,総量では1万1,615トンから1万5,200トンにまで増量されていますが,審査の中で,増量分の実に72.4%,2,595トンがけたばり板厚の変更と補強によるものであることが明らかにされました。実に,けたばりの鉄骨総量は5,956トンから8,528トンに40%もふえていることにもなり,果たして実施設計と言えるのかが問われるものです。6億6,000万円もの設計費を投入したにもかかわらず,実施設計段階で予測できなかったとすれば,構造設計者を含む設計事務所の責任が当然問われるものです。実際はそれも不問にしていることは非常に不可解です。しかも,造船や橋梁等の鉄骨の構造物製作では世界に比類ない技術を持っている我が国の水準でも本当に予測できなかったことなのか,いささか疑問です。 津製作所への視察の折に,現場の技術陣は,溶接ひずみの発生は当然のこととして,予測を超えたとの根拠のあいまいさを指摘されています。我が党の調査によると,構造設計の専門家は,予測できないはずはない,どんな複雑な構造のものでも鉄骨量は計算でき,40%も増量することはあり得ないと断定しています。我が党は専門家の意見聴取を行うために設計関係者を参考人として招請する提案を行いましたが,与党多数の反対で実現できなかったことは極めて遺憾です。 第2は,実現性の検証の不可解さです。 国際コンペ応募要項で,基本設計実施設計コンペ当選設計事務所に委託することを条件にしたため,基本設計その1,その2をコンペ当選設計事務所を含むJVに委託し,実施設計コンペ当選設計事務所に委託していることは周知のとおりです。コンペ要項の制約があったとしても,実現性の検証という以上,なぜ第三者に委託しなかったのか,また,なぜ検証段階で試作品をつくらなかったのか,極めて不可解です。 第3は,より根本的な問題として国際コンペ自体の問題を指摘せざるを得ないことです。 94年度に実施された国際客船ターミナル国際コンペは,その応募要項設計条件として環境,建築等の条件を詳細に示して進められたものです。ところが,基本設計その1の報告書に明記されているように,コンペ案には数多くの解決すべき問題があったとして,面積の超過や構造の問題点など主要な項目だけで13項目もの指摘事項があります。さらには,工事費総額応募条件では230億円以内としておきながら,コンペ案の工事費を試算した結果が371億円にもなるなど,幾重にも条件の逸脱があることも判明しています。応募要項でも,作品に不備があるもの,応募要項に明らかに違反するものは失格と明確にしているにもかかわらず,デザイン性がすぐれているとして優秀作品に決定したことがそもそも要項からの逸脱です。(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり)審査委員の中に構造設計に詳しい専門家を配置しなかったことや,デザイン重視の余り,市民の利用施設としての機能性や安全性が軽視されていたことが今日の問題を生み出したと言っても過言ではありません。その責任はまことに重大です。 第4は,請負責任を不問にしたばかりか,請負契約のあり方としても極めて重大な問題を残していることです。 第1工区は清水建設,第2工区は鹿島建設,第3工区は戸田建設を責任としたJVが第1期の基礎工事一般競争入札で受注し,第2期の建築工事随意契約によってそれぞれ受注しているものです。溶接ひずみが予想を超えるものと判断したのは,受注企業のJVが試作品をつくった昨年6月としています。当然のごとく,第2期建築工事の発注後になります。その後,設計図書変更指示が行われたのは8月からとしています。その変更指示契約約款の第19条を適用したものであろうと,第20条であろうと,同約款の請負代金額等の変更の方法規定に基づけば,当該契約締結時の価格を基礎にして甲乙協議して決めるとされているものです。一般的には,発注者の本市と受注企業との協議で双方の責任で負担するものであり,大手ゼネコンの言いなりに全額本市が責任を負うべきものではありません。(「そうだ」と呼ぶ者あり) また,ひずみを確認できた昨年6月時点でターミナル全体について議会に再審査を求めるべきでした。8月に設計図書変更指示をしていたにもかかわらず,議会に報告や承認を求めなかったことは,条例にも違反し,議会軽視も甚だしいものです。そのときならば事業全体の見直しも可能であり,その機会を失した市当局の責任は重大です。(「そうだ」と呼ぶ者あり) さらに,基礎工事と一体との理由で第2期建築工事随意契約としたことも重大な問題を含むものです。随意契約の要件とは何ら関係のない理由づけで実施したことも,さらには上物が単なる建築物ではなく鉄骨の構造物であることなどから,ゼネコンより橋梁等の製造企業の方が適切であったことなどの指摘もあります。 第5は,総事業費の変遷も奇々怪々と言わざるを得ないことです。 この間,コンペ要項では230億円と公表しながら,市の腹づもりは250億円と見込んでいました。ところが,今回,予測を超えた溶接ひずみ等を理由にして33億円増額し251億円としました。市のコンペ時の腹づもりまで引き上げたにすぎないとも言えるものです。当初から250億円が先にありきが事の真相かとも言わざるを得ません。それを裏づけるものとして,当該者でなければ知り得ない情報の提供が相次いだことです。その内容は,受注JVの幹部社員の頻繁な飲み食い,設計事務所幹部とJV幹部社員とのたび重なる海外旅行などの親密な癒着関係を指摘して,傍若無人のゼネコンの体質に対する公共工事の増額などは言語道断,絶対許すべきではないと告発しています。さらには,随意契約時にJV側は契約金額を了承していなかったとして,契約金額の増額を執拗に市側に要求していたとする情報提供もあります。これらの真相解明は今後の課題として残されました。 我が党は,以上の疑義,未解明の問題を今後も究明するために全力を挙げることを表明するものです。 また,市税収入が落ち込むという今の本市財政状況から見て,到底市民の理解を得られるものではありません。ワールドカップに間に合わせるためにつくるというのであるならば,事業の縮小こそするべきです。(「そうだ」と呼ぶ者あり) 次に,市第26号議案,市第27号議案,都市計画道路新横浜元石川線新横浜地区街路整備請負工事の変更についてです。 これは,PCB等によって汚染された土壌が発見された鶴見川多目的遊水地内に架設する橋梁の橋台,橋脚の工事と橋げたの製造,輸送工事に係って完成期限が約8カ月おくれることにより,工期を2001年6月29日から2002年2月28日及び3月29日にそれぞれ変更するものです。 当初計画では,土壌処理対策を検討する鶴見川多目的遊水地土壌処理技術検討委員会の第5回委員会の了承を得て工事に着手する予定でしたが,昨年10月開催の第5回委員会で了承は得られず,適正な土壌処理対策の実施を確認するため新たにモニタリング委員会が設置されました。そして,ことし2月に開催された第1回モニタリング委員会の了承を得てようやく工事着手となったとしていますが,周辺環境への影響調査の実施や適正な対策工法の実施等を検討中のまま道路の橋梁工事にかかるというものです。 この汚染されている土壌周辺は横浜国際競技場があり,汚染土壌の処理の仕方については,ワールドカップサッカー大会開催で国際的にも関心の高いものです。しかし,本市と国土交通省の対応は汚染土壌の一時保管とするだけで,分解処理を行い無害化することについては今後の課題としていることです。結局,ワールドカップサッカー大会に間に合わせることを優先にし,市民の健康と安全を軽視するものと言わざるを得ません。 次に,請願第1号墓地(戸塚区品濃町)建設工事の差し止めについてです。 請願要旨は,戸塚区品濃町の墓地建設は手続上,違法,不当である上,付近住民に甚だしい迷惑を及ぼすことが明らかなので速やかに建設工事を差しとめられたいというものです。 墓地,埋葬等に関する法律及び施行細則に基づいて,当該地域の用途地域は準住居であり,国道,横浜新道に隣接し,人家から110メートル以内であることなどから違法,不当であると主張しており,法に照らせば的確な指摘です。問題は,社会状況の変化を理由に,最近の最高裁の判決ではこれらの規制を考慮の要件にしないとしていることです。こうしたことは市民,国民には全く周知されていないため,法の規定に基づいて不許可とするよう求めるのは当然の成り行きです。こうした事態を繰り返さないためには,本市が墓地埋葬法に基づいて現在の社会状況に見合った独自の条例をつくって厳しく審査し,地域とのトラブル防止に努めるのが当然のことです。 また,墓地建設用地については,土地区画整理事業の土地利用計画と相入れないこと,さらに,当墓地に接している都市計画道路今井268号線の用地が私有地を含んだまま公道として供用開始されている問題点も指摘されています。請願者が工事の差しとめを求める根拠は明確であり,当然採択されるべきです。 次に,請願第2号ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例の制定についてです。 請願は,ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例制定とともに,その策定に当たって市民も参加する検討委員会を設けることなどを求めるものです。 我が党は,ダイオキシンの発生を抑制するための取り組みを進めるとともに,必要な法整備についても具体的な提案をしているところです。本請願については,ゼロに近づけるという趣旨に賛同するものです。 しかし,請願項目にある,今後,市の公共施設,公共事業でダイオキシン発生のおそれがある塩化ビニール製品を新たに購入,使用しないこととしていますが,塩化ビニール製品の用途は多岐にわたっており,その代替品が現実にない中で購入,使用しないというのは現実的ではありません。代替品の開発を初め,塩化ビニール製品生産企業などでつくる塩化ビニール環境対策協議会によるリサイクル化の研究,開発,市民生活の中でダイオキシンを発生させない生活スタイルの啓発など,理にかなった総合的な対策が求められていると考えます。こうした見地から本請願については,一部採択,一部不採択を求めるものです。 次に,請願第4号緊急通報システムあんしん電話)の改善についてです。 請願は,ひとり暮らし高齢者を対象に実施されている緊急通報システムあんしん電話で,現在留守番電話等の普及で近隣での第一通報先を確保することが難しくなり,緊急時対応のため第一通報先を消防署にしてほしいというものです。 あんしん電話を設置しているひとり暮らし高齢者が夜中にぐあいが悪くなり,第一通報者に連絡を入れたが,夜中ということもあり電話に出ず,次の日ヘルパーさんに発見された等の事例を聞いています。政令市の中でも6都市が消防署を第一通報先としています。広島市では,第一通報先を近隣の方としていますが,みずから協力員を探すのが困難になり,高齢者から改善要望が出され,98年から特例措置として消防署を第一通報先としています。その結果,広島市では現在設置の7割以上が消防署となっています。都市部におけるひとり暮らし高齢者にとってこの改善は切実なものであり,請願者の要望を酌み取り,広島市の方式も含め採択すべきです。 次に,請願第5号就学援助申請に関する受付窓口の拡充についてです。 請願は,教育現場は大変忙しい中で申請の手続が行われていること,事故やプライバシーの問題などから,手続の窓口を区役所や市役所にも設置してほしいというものです。 就学援助認定数は,昨年5月1日現在2万724人で,小中学校児童生徒の12人に1人,1クラス二,三人となり毎年増加しています。こうした状況のもとで申請する父母が生徒や学校に気兼ねなく手続ができるように改善することは当然のことです。事業の内容からしても手続の窓口を区役所や市役所で行うことは可能であり,採択を求めるものです。 以上,市第1号議案,市第20号議案,市第26号,市第27号議案,市第28号から市第34号議案,市第35号議案,請願第1号,第2号,第4号,第5号の不採択に反対して,私の討論を終わります。(「よし」と呼ぶ者あり,拍手) ○議長(小林昭三郎君) 次に,和田卓生君。       〔和田卓生君登壇,拍手〕       〔「よし」と呼ぶ者あり〕 ◆(和田卓生君) 私は,今定例会に提案された議案のうち,市第28号議案から市第34号議案までの横浜港国際客船ターミナル新築工事等工事請負契約の変更及び市第35号議案平成13年度横浜市一般会計補正予算(第1号)並びに市第20号議案900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得に賛成の立場から,自由民主党及び公明党の各市会議員団を代表いたしまして意見を申し述べたいと思います。(私語する者あり) まず,市第28号議案から市第35号議案までの横浜港国際客船ターミナル新築工事等工事請負契約の変更に関連する8議案についてであります。 そもそも,横浜港の中心に位置する大さん橋は,明治27年に現在の場所に鉄桟橋として建設された横浜港で最も歴史のある埠頭であります。建設以来,我が国と諸外国を結ぶ交流の窓口として国内外の貨物船や客船の発着でにぎわうとともに,多くの市民の人々からも横浜の海の玄関として親しまれてまいりました。昭和39年の東京オリンピックの際は,世界じゅうから多くの客船が大さん橋に係留し,大変エキゾチックで華やかな雰囲気をたたえておりました。しかしながら,近年ターミナル施設の老朽化が進むとともに,施設規模の点からも大型客船への対応は難しいものとなってまいりました。また,桟橋部分についても建設後約1世紀が経過し,運輸省が行った腐食状況調査では,基礎部分の老朽化や腐食が激しく,桟橋の安全性に問題あることが判明したことから,桟橋を撤去し,埋め立てを伴う再整備を行うこととしました。また,あわせて桟橋上に建設されていた客船ターミナルについても撤去し,新たなクルーズ需要に対応した客船ターミナルとして再整備することとなりました。 さて,新しい客船ターミナルの整備に当たっては,国内外から客船を迎える横浜港のシンボルとして,また新しい顔として,横浜市民が誇ることのできる国際交流の場としてふさわしいすぐれたデザインを広く国際的に求めるため,平成6年に本市で初めての国際建築設計競技を実施しました。この設計競技では,国内外41カ国,660作品の応募があり,イギリス在住の建築家アレハンドロ・ザエラ・ポロとファルシド・ムサビ両氏の作品が最優秀作品に選ばれました。この作品は,柱や,はりのない,世界でも類を見ない構造であったため,設計に当たってはさまざまな角度からの検討が必要となり,建設着手までにかなりの時間を要しましたが,昨年2月に着工いたしました。工期は,来年5月に開催されますワールドカップサッカー大会までの供用開始を目指したものでありました。ここに至るまではさまざまな紆余曲折はあったものの,やっと着工に至ったとの感慨が私たちにもございました。 しかるに,今回市当局からの提案説明によりますと,大さん橋国際客船ターミナルは,この斬新なデザインを生かすために約52万個に及ぶ鉄板などの部材を延べ約1,100キロメートルの溶接で組み立てるという世界に例を見ない建築物となりました。このため,当初の想定を上回る溶接に伴うひずみが発生し,このひずみを矯正する作業を少なくするため補強や施工方法を変更する必要が生じ,この変更に伴い工事費が約33億円増額になるとともに,工期についても当初の来年5月末から11月末の竣工と6カ月延期になるとのことであります。 わずか3カ月ほど前に平成13年度予算が成立したばかりのこの時期に増額補正を行うことは,通常では考えられないことであります。(「そうだ,そのとおりだ」「そのとおりだ」「問題だ」と呼ぶ者あり)確かに,形や厚さの異なる部材を溶接することによるひずみの発生とそのひずみを一つ一つ矯正する作業は,素人目に見ても想像を超えるものがあろうと思います。(「そんなことはないよ」と呼ぶ者あり)しかし,長引く景気の低迷の中,本市の財政状況は厳しさを増し,民間企業では厳しいリストラが行われている今日の状況下において,これだけの増額を行い,かつ工期も延期されることは大きな問題があると言わざるを得ません。(「そうだ,問題だ」「そうだ」と呼ぶ者あり)また,当局は速やかに事態を把握し,その時点で市民の代表たる市会に報告があってしかるべきであり,この点は強く指摘しておきたいところであります。(「そうだ」「指摘だけでいいのか」と呼ぶ者あり) このため,市会としては,本会議及び常任委員会においてすべての会派から数多くの資料要求とあわせて質問,意見を出し,議論を重ねてきたところであります。担当する経済港湾委員会においても,工事中の大さん橋とけたばりの組み立て作業を行っている鉄鋼メーカーの製作所の視察を行い,契約議案を所管する総務企画財政委員会とともに慎重かつ詳細な審査を積み重ねてまいりました。 そこで,この審査において提起されていた幾つかの重要な点について私どもの考えを申し述べたいと思います。 まず,なぜ33億円もの設計変更に至ったのか,その要因についてでございます。 当局からは,当初の予想を上回る溶接ひずみが発生することが判明し,鉄骨数量の増加,折り板の組み立て方法の変更,部材の輸送方法の変更などが必要になったとの説明がありました。また,2度にわたる視察において,現場の方々から説明を受け,疑問点については質問し,率直な意見交換を行いました。この結果,今回の鉄骨数量の増加は,予想を上回る溶接ひずみを矯正する作業を少なくするために,けたばりの補強や折り板の骨組みを変更したことなどに伴うものでありました。また,折り板の組み立て方法の変更は,折り板の骨組み変更に伴い,設備環境の整った製作工場内で大組み立てまでを行うことになったものですが,これにより施工の効率性と確実性が高まることになると理解しております。さらに,部材の輸送方法の変更は,工場で製作する部材を大組み立てまでとしたため,寸法,重量とも増大し,当初想定していた陸上運搬が不可能となったため,海上運搬に変更したものです。これら変更に伴い33億円の増額になるものですが,現段階で工事を中止することによる不経済性と横浜港の世界からの信用喪失という事態を考えますと,まことに遺憾ではありますが,この変更はターミナルを完成させるためにどうしても必要であり,やむを得ないものではないかと考えます。(「そうだ」と呼ぶ者あり,その他私語する者あり) 次に,なぜ施工段階に至るまでこのような溶接ひずみが予測できなかったということについてでございます。(「ゆがんでいるから」と呼ぶ者あり) 溶接ひずみの程度は鉄板の厚さの違いなどにより異なるものでありますが,今回のように厚さの違う部材を溶接により組み立てるという世界にも例がない建築物であったこと,(「初めからわかっていた」と呼ぶ者あり)また,このターミナルは曲面形状をしているため,一つとして同じ形のない部材同士を溶接しなければならないことなど,視察した製作所の現場の方から説明を受け,議論したところであります。その際,造船など30年にわたり2,200件もの溶接の仕事に携わったベテランの職人さんにおいても,今回のひずみは全く予想ができなかったと言っております。(「うそだろう」と呼ぶ者あり)したがいまして,設計段階で溶接ひずみを定量的に予測することは非常に困難なものであったと考えます。(「大分無理があるな」と呼ぶ者あり) そして最後に,本市のみの負担でよいのかという問題であります。 今回の措置は,予想し得なかった事態に対応するため,工事請負契約締結後,本市からの指示により契約約款に基づく変更を行い,これに必要な経費を負担したもので,ターミナルを完成させるために必要不可欠な指示内容に基づくものであり,本市の設計変更にかかわる33億円を負担することはやむを得ないものと考えます。 一方,視点を変えて,港湾の振興という観点からも言及しておきたいと思います。 そもそも,この大さん橋国際客船ターミナルは,21世紀のクルーズ需要に対応した日本の海の玄関としての役割を有するとともに市民と港を結ぶ交流拠点として整備されるもので,多目的ロビーや屋上広場など市民の方々が気軽に利用できる施設についても整備されるものであります。平成10年の飛鳥,クイーンエリザベス2世号,オリアナ,3隻の大型客船が入港した際に大さん橋,山下地区が多くの見学者の方々でにぎわったことは記憶に新しいところでございますが,ターミナル完成後は客船誘致にも弾みがつき,国内外の客船の入港がふえることことにより大さん橋に多くの市民や見学者の方々が訪れるものと思います。また,屋上広場につきましても,山下公園のような憩いの場として,また,気軽に港や客船に接することのできる場として,一年を通じて多くの市民の方々が訪れるものと考えます。 先日の議案関連質疑で共産党から事業を縮小すべきとの質問が出されましたが,この大さん橋国際客船ターミナルは,将来見込まれるクルーズ需要に対応した日本の海の玄関としての役割や港横浜のシンボルとしての位置づけ,さらには関内山下地区の活性化に資する施設であります。また,ニューヨーク市の近代美術館が主催する建築展覧会にターミナルの設計図が出展されるなど,世界じゅうから注目を集めている建築物であることを考えますと,事業の縮小はこの客船ターミナルの機能や魅力を半減させるものであり,認められるものではありません。(「そんなことはない」と呼ぶ者あり,その他私語する者あり)当局に対しては,厳重なる注意を要請した上で,一刻も早い完成に向け努力していただきたいと考えております。(「採算が合わない」と呼ぶ者あり) 今回の設計変更により工期は6カ月延長されるものの,ワールドカップサッカー大会が開催される来年5月末には客船が入港できるよう,2階の客船ターミナル部分と屋上広場の大部分が供用開始されるとのことであります。この斬新なデザインの大さん橋国際客船ターミナルを通じて国際文化都市横浜を世界じゅうにアピールするにはまたとない機会であり,今後大会期間中の景観や安全性などに十分配慮,検討していただくとともに,大会全体の準備,運営につきましても万全を期されるよう改めて強く要請いたします。 また,完成後の管理運営に当たっては,経費の削減に努めるだけでなく,収入増加を図る知恵を出すとともに,工夫を凝らし,努力していただきたい。そして,今後も市民から親しまれる施設となるよう努力するとともに,世界に向けて広くPRしていくことに特段の努力をされ,特に客船誘致に積極的に取り組み,より多くの客船が横浜港に寄港し,多くの観光客でにぎわい,そして横浜経済の活性化に資するよう本事業を推進していただきたいと考えております。 さらに,このような事態が二度と起こることのないよう,今後,国際建築設計競技において今回のターミナルのように世界に例のない斬新な建築物で実現に向けて新たな技術が要求される作品を採用する場合には,施工方法などについても多角的な検討が行うことのできる仕組みを構築することを強く要請いたします。(「そうだ」と呼ぶ者あり) 以上,委員会等の審査を通じて当局にただすべきところはただし,ここに至った経緯を十分検討した上で,横浜港の振興につなげるという大局的な立場から,(「そうだ」と呼ぶ者あり)横浜港国際客船ターミナル新築工事等工事請負契約の変更関連の8議案に賛成する意見を述べさせていただきました。市当局におかれましては,本市会で出された意見や経済港湾委員会で提出された附帯意見を真摯に受けとめ,今後の整備事業を推進されるよう要望するものであります。 次に,市第20号議案900メガヘルツ型核磁気共鳴装置の取得についてであります。 本市では,横浜経済の活性化に向けた中心的な施策の一つとして京浜臨海部の再編整備を推進してまいりました。特に,鶴見区末広町地区は横浜サイエンスフロンティアと位置づけられ,国際的な研究開発拠点の形成を目指した総合研究ゾーンの整備や産学連携の促進による産業活性化,中小中堅企業の高度化,集団化を目指した産学交流ゾーンの整備が着々と進められてまいりました。その中で,本年4月,生命科学に特化した教育と研究を行う新たな専攻として横浜市立大学連携大学院が開校いたしました。生命科学研究において世界的レベルにある隣接の理化学研究所とともに21世紀の科学技術を導く先導的な役割を果たしていくものと,期待と希望を大きく膨らませているところであります。 ヒトゲノム解読後の生命科学研究においては国際的にも激しい研究開発が進められており,特に,生命活動に深くかかわっているたんぱく質の構造や機能,相互作用などの解明が大きな研究テーマとなっております。その構造や機能などが解明されますと,将来的には生活習慣病やがんなどさまざまな病気の原因やメカニズムが明らかになり,これに対応する医療法や医薬品の開発,健康維持に有用な機能性食品の開発など,市民生活の向上に大きな貢献をもたらすものと期待されております。 市大連携大学院は,まさにこのたんぱく質の解析を教育研究の主要なテーマとしております。今回の900メガヘルツ型核磁気共鳴装置たんぱく質の解析という最先端の研究には必要不可欠な機器であり,この導入によって10万種類以上あると言われるたんぱく質をより多く解析することが可能となり,市大連携大学院における生命科学研究が世界的にもトップレベルの研究成果を上げることが期待されております。さらに,この生命科学研究分野において,21世紀を担う優秀な人材を横浜から世界に向けて輩出することもできるものと確信しております。また,これらの研究成果を応用研究につなげることによって,医薬品,食品,環境保全など市民生活にかかわりの深い産業を初め,情報処理や分析解析機器の開発など幅広い産業分野に貢献することができ,地域経済の活性化にもつながるものと期待しております。 また,連携先である理化学研究所とは,人材や施設の活用,さまざまな共同研究など,今後の研究交流が大いに期待されるところであります。市大連携大学院がこうした交流を踏まえて本市京浜臨海部研究開発拠点における生命科学研究の世界に向けた情報の発信基地となることを確信しており,これらのことから本議案に賛意を表するものであります。 以上,市第28号議案から市第35号議案までの8件及び市第20号議案に賛成する立場から意見を述べさせていただき,私の討論を終わります。 ありがとうございました。(「よし」と呼ぶ者あり,拍手) ○議長(小林昭三郎君) 次に,福田泰子君。       〔福田泰子君登壇,拍手〕 ◆(福田泰子君) 私は,神奈川ネットワーク運動横浜市会議員団を代表し,今議会に上程された議案のうち,市第28号議案から市第34号議案の横浜港国際客船ターミナル(仮称)新築工事請負契約の変更とそれにかかわる市第35号議案補正予算,そして請願第2号ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例の制定についての不採択について,それぞれ反対の立場から討論いたします。 まず,横浜港国際客船ターミナルの設計変更に伴う諸議案についてです。 この事業が今回に至るまでの経過を時系列的に追ってみますと,1994年5月から95年3月までコンペを開催し,デザインが決定をしています。1997年2月に基本設計その1が,1999年6月に基本設計その2が受託者エフ・オー・エイ・アンド・アソシエイツと契約され,1999年8月,実施設計がエフオーアーキテクツリミテッドと契約が行われました。2000年2月,請負工事の仮契約,6月に本契約がされております。 コンペ最優秀受賞作品はカードボード構造を採用しており,この構造の件については,1996年9月に港湾局が示した基本設計その1委託要項には,設計意図の中に,地上部分の建物構造が特殊構造カードボード構造を採用しており,カードボード製作及び施工上の検討と明記されており,また,作成すべき各種検討書の中にはわざわざ鉄骨カードボード,材料,加工性,施工性が一項目挙げてあります。そして,それを受けて,1997年2月にエフ・オー・エイ・アンド・アソシエイツから提出された基本設計その1報告書には,コンペ案の問題点の一項目に構造の問題点として,コンペ案で提案されていたカードボード構造は一方向に曲率を持った曲面にのみ有効であり,この建物を特徴づけている二方向に曲率を持った曲面においては有効でなかったと記載されております。このことから,本市と設計委託相手の双方が,カードボード構造にはその施工可能性,すなわち工事ができるかどうかについて,コンペ案採用時点から問題があると考えていたと考えるのが妥当ではないでしょうか。私どもは数人の一級建築士の方に意見を求めましたが,どの方もこの国際コンペのことを職業柄記憶にとどめていて,相当難しいと思ったとコメントを寄せています。そして,その結果提出された基本設計その1のコンペ案概算予算の推計では,本体工事費約314億円,別途工事費約58億円で,事業費総計372億円となっています。委託要項にある全体工事予定額230億円の範囲で建設の可能性を検証するに照らし合わせ,1.6倍の事業費が報告されたことになります。その後,基本設計その1ではスペースフレーム構造,基本設計その2,実施設計と構造を変更してきているそうですけれども,担当の方の説明ですと,カードボード構造の親戚のようなものだというお話を伺っております。初めから施工上困難であると予測され,1.6倍もの事業費を必要としたコンペの最優秀受賞作品案にこだわり,結果として当初の想定を上回る溶接ひずみが発生した責任はどこにあるのか,本会議でも委員会でも明確な回答はいただけませんでした。結果として,市民が29億円の新しい負担を負う結果になっております。 もう一つの問題は,変更後,この事業費約251億円のうち66%,約165億円が市債で賄われること,そのうち,原則として施設の使用料等をもって賄うこととしている機能債を140億円,市債発行額の約85%も財源としながら,その償還計画が実態に合っていないことです。現在,施設使用料の対象となるカフェやレストランの誘致について条件を再検討しながら再募集をしておりますけれども,このことはテナントになる企業はここが良好な市場にならないと判断しているということの証明ではないでしょうか。にもかかわらず,開業時2002年度の収支をプラス3億円,5年後プラス3億5,000万円,10年後プラス4億5,000万円として30年間の償還計画を立てているのは,現状に目を背けているとしか考えられません。 最後にもう一つの問題は,昨年の6月に試作段階で溶接のひずみが判明し,8月に構造の設計変更を指示し,変更後の設計による本体工事が現時点で20%も終了していることです。この間,議会に何の報告もなく,資料さえ提出されませんでした。そして,突然のように議案として提案されたここ数日の間に,2つの常任委員会へ提出された資料が200ページ近くというボリュームです。それも委員会直前に提出されたものもあり,これでどう判断,審議しろというのでしょうか。すべては本市の行政の事業説明の不足,非公開性が起こした事態です。議会や議員に対してすらこの対応ですから,市民への説明責任を果たす意思など全く眼中にないと言わざるを得ません。 今回の契約変更,補正予算案の議案上程によって,これまでのさまざまな課題が明らかになりました。計画した公共事業は何が何でも進める時代は終えんを迎えています。最低限の入出国機能を持つ事業計画にするとどうなるのか等,一度立ちどまって考える必要があると主張して,大さん橋国際客船ターミナル関連議案に反対をいたします。 次に,請願第2号ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例の制定についてです。 21世紀は環境の世紀と言われています。人類は簡単,便利,効率的を追求し,目覚ましい科学技術の進歩とともに,従来地球環境の中になかった多くの化学物質を生み出しました。それらは確かに一面で私たちの生活を大変便利にしてくれています。大量輸送にどれだけコストがかからないかが一番の基準になり,再使用が当たり前であった社会からワンウエーへ移行してしまいました。個人の消費生活でも,なるべく手間暇がかからないことが選択肢のトップになる時代になりつつあります。 今回の請願の主体となった生活クラブ神奈川横浜ダイオキシン削減実行委員会のメンバーは,日ごろから環境に負荷を与えるものを使用せず,みずから被害者になりたくないということは加害者にもならないというライフスタイルを選択してきました。そのためには地域でどのような仕組みが必要かということを実践しているメンバーでもあります。本年3月に,横浜市企画局が進めていた循環型社会システム検討委員会から横浜から循環型社会システムの構築に向けて19の提言が出されていますが,その中のリターナブルシステム先進事例の検討の項目で生活クラブ生協の瓶再使用ネットワークが紹介され,未来にあるべき姿の一つのモデル事例として取り上げられています。私も参加していますこの再使用システムは,消費者も,生産者も,流通段階でも,それぞれが費用と労力を負担しながら大量廃棄の問題を解決しようとしているのです。このメンバーが,一昨年自分たちの住む地域の大気中のダイオキシンの濃度を測定するために松葉の採集と測定費用のカンパ活動を全国規模で展開し,北海道の4倍,九州の1.5倍という本市の測定結果から,今回4万8,124筆の署名とともに請願活動を行いました。 次世代に,これ以上環境を悪化させず持続可能な地球を引き継いでいくことは,今この地球に生をうけている私たちの焦眉の課題であることは論をまたないでしょう。特に,ダイオキシンは食品からの摂取が多く,このことは土壌,川,海などすべての環境からダイオキシンを削減しなければならないということのあかしでもあります。そのためには,だれかがやってくれるだろうでは解決できないのです。一人一人の市民がみずからのライフスタイルを変え,環境負荷を与えない生産と消費,廃棄のシステムをつくり,これに参加しなければなりません。行政が制度化する規制だけでは環境問題は解決しませんし,現状では環境保全基金による環境市民団体への助成はありますが,協議のための検討テーブルはなく,市民からの政策提案に結びつくものとはなっていません。横浜のダイオキシンという一つの環境問題をみずからの参加と責任で解決しようとする市民の調査,政策提案活動を推進するための市民と行政との対等な連携の仕組みづくりが求められています。 今回の提案は環境問題に取り組む市民の実践からの提案です。しかし,その請願審査に当たり,付託された委員会では環境問題,ダイオキシン対策は重要とどの会派も認めながら,現在環境審議会に諮問中の環境保全に関する条例の成り行きを見たいという行政頼みの意見表明が多く,この請願が不採択になったことは大変残念です。 地方分権,地方主権とは何でしょうか。この町に住む市民が参加と責任を持ってみずからの町を自治することです。その市民を信頼し,市民生活に依拠する政策提言を取り上げることが今議会に求められています。 ダイオキシンの発生を限りなくゼロに近づけるための条例の制定を求める請願に議場の皆様の賛同をお願いし,私の討論を終わります。(拍手) ○議長(小林昭三郎君) 以上で討論は終了いたしました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) これより採決に入ります。 まず,日程第1,市報第4号及び日程第2,市報第5号の2件を一括採決いたします。 市報第4号以下2件は,いずれも各委員会報告どおり決定することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,いずれも承認することに決定いたしました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第3,市第35号議案を採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 各委員会の報告書は,原案否決または附帯意見を付し原案可決であります。 そこで,お諮りいたします。 本案は,附帯意見を付し原案可決とすることに賛成の方の起立を求めます。(「おかしいな,総企財のときには反対したんじゃないのかな」と呼ぶ者あり)       〔賛成者起立〕
    ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,附帯意見を付し原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,(「退席じゃなくて反対しようよ」と呼ぶ者あり,その他私語する者あり)日程第4,市第28号議案から日程第6,市第30号議案までの3件を一括採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 委員会の報告書は,原案否決であります。 そこで,原案について採決いたします。 市第28号議案以下3件は,いずれも原案どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第7,市第31号議案から日程第10,市第34号議案までの4件を一括採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 委員会の報告書は,原案可決であります。 市第31号議案以下4件は,いずれも委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第11,市第1号議案から日程第14,市第27号議案までの4件を一括採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 各委員会の報告書は,原案可決であります。 市第1号議案以下4件は,いずれも各委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第15,市第4号議案を採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 委員会の報告書は,原案可決であります。 本案は,委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第16,市第9号議案及び日程第17,市第14号議案の2件を一括採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 委員会の報告書は,原案可決であります。 市第9号議案以下2件は,いずれも委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第18,市第2号議案から日程第37,市第25号議案までの20件を一括採決いたします。 市第2号議案以下20件は,いずれも各委員会報告どおり決定することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第38,請願第2号を採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 委員会の報告書は,不採択であります。 本件は,委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,不採択と決定いたしました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第39,請願第1号から日程第41,請願第5号までの3件を一括採決いたします。 採決の方法は,起立といたします。 各委員会の報告書は,不採択であります。 請願第1号以下3件は,いずれも各委員会報告どおり決定することに賛成の方の起立を求めます。       〔賛成者起立〕 ○議長(小林昭三郎君) 起立多数と認めます。 よって,いずれも不採択と決定いたしました。     -------------------------------- ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第42,請願第3号を採決いたします。 本件は,委員会報告どおり決定することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,採択と決定いたしました。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第43,議第3号議案から日程第45,議第5号議案までの3件を一括議題といたします。 案は書記に朗読させます。       〔書記朗読〕 ○議長(小林昭三郎君) 提案理由の説明は省略いたします。 お諮りいたします。 ただいま議題となっております議第3号議案以下3件は,いずれも委員会付託を省略し,原案どおり決定することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,いずれも原案どおり可決されました。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) この際,お諮りいたします。 ただいま意見書及び決議が3件議決されましたが,その条項,字句,数字その他整理を要するものにつきましては,議長に一任されたいと思いますが,御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,さよう決定いたしました。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 次に,日程第46,閉会中継続審査を議題といたします。 その件名は,お手元に配付いたしました閉会中継続審査申出一覧表のとおりであります。(資料編211ページ参照) お諮りいたします。 行政改革等について以下21件は,各委員長申し出のとおり決定することに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小林昭三郎君) 御異議ないものと認めます。 よって,いずれも閉会中継続審査とすることに決定いたしました。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) 以上で本日の日程は全部終了いたしましたので,会議を閉じます。     ------------------------------ ○議長(小林昭三郎君) これをもって平成13年第2回市会定例会を閉会いたします。      午後3時57分閉会市会議長   小林昭三郎市会議員   吉村米壽同      花上喜代志...